RTについて

最初は水銀が使ってるのをみて、なんぞー?とか思ってたんだけどじきにそれがReTweetの意味であることを知った。公式にその機能が用意されているわけではなく、多くのクライアントが勝手に実装したものだと思う。要は「引用機能」で、人の発言を選択して「RT」ボタンを押すと、そのポストの頭に「RT @(発言者ID):」がついて、丸ごと自分の入力欄にコピーされるというだけのもの。
非常にシンプルだし、手動でも簡単に実現可能な機能なのだけど、それだけにこのRT機能に皆が慣れて使いだすようになってきてから、TLはRTのお陰でだいぶ変わった。

  • フォローしていない人(の発言)に触れる機会

RTは返信と違って、自分がフォローしていない人の発言がRTされると普通にTL上に見える。今までは自分がフォローしていない人への返信以外に@(発言者ID)が含まれるポストを目にする機会はそう多くはなかった。
意図的に@の前に.を付ける人もいたが、複数人への同時返信以外は必然性に乏しい操作で、抵抗を感じる人も少なくない行為だとは思う。それと比べると、RTは自分の知らない、面白い発言/人へリーチする手段を与えてくれたと思える。

=輪の広がり

  • 返信or通常発言の中間的な「RT発言」

返信という機能は、返信者の思うと思わざるにかかわらずちょっとウェットな意味もある。つまり、@付きの発言を受けた人は、それに対してさらに返信しなければならないという軽い圧力を感じることになる。これは「mixi疲れ」の原因にも通じる。しかし、RTはそのような圧力を与えることは殆どない。それでいて、RTされる方としては相手が自分の発言を少なくとも関心を持ったことは明確にわかる。概してポジティブなコミュニケーションを、比較的気兼ねなく軽い気持ちで行うことができる。
その応用的な使い方として、@を受けた時にその返信としてRTを使うこともある。プライベートで限定的な話題については@を投げ合い、そうでない場合はRTを使って比較的ドライでかつ悪印象を与えない形で行うことができるわけだ。
=新しいコミュニケーションの形

  • RT連鎖という新しい遊び、あるいは文化

Aさんの発言をBさんがRTし、そのRTしたBさんの発言をCさんがさらにRTし…。そのように何重にもRTが繰り返されることがある。リブログにも通じるこのような使われ方は明らかにRTというフォーマットが生み出した新しいtwitterの発言の形だ。

いろいろと未熟で危険な側面もあることは否めないが、そういう細かいことも吹き飛ばすような大発明であると思う。多かれ少なかれ世界を変える発明は概してこう、ごくシンプルなものが多いような気もする。
どこのクライアントが始めたのか知らないが、早く公式はこれを「上手に」サポートしてほしい。