ヴェン図とオイラー図

図で集合の関係を示したものならなんでもベン図というのだろうと思っていたが、Wikipediaの説明によるとこの図はベン図ではなく、オイラー図というらしい。

じゃあ高校の時習った○描いて中に線一本引っ張って表した排反の関係の図ってのはあれはベン図じゃなかったわけ?

ベン図においてはPがQの真部分集合である場合でも、2つの円が交差した図を描き、Qの外側にあるPの部分集合は空集合であるという印をつけて表す。P∩Q=φである場合(PとQが排反)には、交わった部分を空集合であると書いて表す。

こういう表現をして何が嬉しいのかは、よくわからないが、これで少なくとも図が紛らわしくなることはないということだろうか。
ベン図(と自分がずっと思いこんでいた図たち)に関してもってきた疑問は、「線で区切られた一区画が、それが果たして重なりなのか、それとも1つの集合なのかは図だけからは一通りに決まらないのではないか」というもの。例えば、PがQに含まれているような二重丸の集合の図を描いたとして、普通はそれはP⊂Qの関係であると思えるのだが、外側のドーナツ型の集合と、内側の円がたまたま外側で接しているだけの図であって、中と外側は排反集合であるとみなすこともできる。

純粋なベン図であれば、2つの集合は必ず交差した円で表すことになるのだからはっきりしている。