SUVとポンコツカーナビ

初めて運転したSUV*1、インパネが全部ディスプレイになっていてカーナビの画面が表示されている、かっこよくてまるで近未来の車みたい、とナイーブに感じてしまったが、カーナビを使ってみてそのポンコツ振りにがっかりの反動が凄かった。外観が豪華だった分、逆に残念感が強調された。

普通の道だから4WD感なんて全く感じないし、渋滞した高速道路でSUVであることの意味なんて何一つなかった。

正直、今の自分にとっては、軽自動車で十分過ぎてそれ以上の価値はほとんどいらない。あえて言えば、事故にあったときに生存率を高める機能があれば嬉しいかもしれないが、SUVとしても僕みたいなドライバーを乗せたいとは思わないだろう。

ニッポンレンタカーの車が共通で装備しているカーナビは有能で、初心者でも非常にわかりやすく、これまでほとんど道を間違えることがなかった。だから高速道路やルートの予習など完全に不要だった。しかし、全てのカーナビがそうとは限らない。カーナビがなくてもたどり着ける程度の予習はやはり必要なのだろう。

コンピュータ制御だといろいろ蛇足的な機能が多いのも困る。今回のSUVでは、エンジンを切った後にもなぜかディスプレイに何の変化もなく、ディスプレイを消すことができなかった。カーシェアの利用を終了して返さないといけないのに、正しく電源が切れていないのは困る、と少々焦った。何度かエンジンをつけては切りを繰り返したが、変わりない。何がトリガーとなっているのか、と思ったが、どうやらドアを締めて「利用を終了」ボタンを押下したら切れた。

確証があるわけではないが、おそらく「車の外からロックをかける」というアクションがトリガーとなって電源が切れるんだろうと思われる。それまではエンジンを切ってもライトが点き続けていたりする。

これはPCにも共通することだが、電源ボタンを押下しても裏で何か動いているというのはあまりセンスがないんじゃないかと思ってしまう。AppleMacOSも同様で、スリープしても裏でがんばって動いていて、翌朝になってもまだPCが熱い、なんていうこともある。設計者はアホなのかな?と思う。どうせスタートボタンを押下すれば起動するんだから、ボタンを押してエンジンを切ったら、ディスプレイの電源も切ってしまえばいいのだ。何か動かさなければならない事情があるなら、せめてユーザ視点からは切れているように見えるようにしてほしい。もちろん、慣れれば問題ない。しかし、「結局慣れ」としか言えないUIは、UIの設計者としては敗北宣言だ。世の家電や自動車がアナログからデジタルに変わっていく過程で、UIの品質はどんどん低下しているように思えてならない。

*1:後で確認したらSUVじゃなくてステーションワゴンだった。